「酒粕甘酒」と「米麹甘酒」の違いは?ダイエット・美容効果を比較!
“飲む点滴”といわれるほど栄養豊富な甘酒。
そのため江戸時代には、夏バテ予防の栄養ドリンクとして庶民に親しまれていました。
しかし一口に「甘酒」と言っても、酒粕を使った「酒粕甘酒」と米麹を使った「米麹甘酒」の2種類があるんです。
では、その2つは何が違うのでしょうか。
甘酒のダイエット・美容効果とダイエット方法もあわせてご紹介します。
- 酒粕甘酒と米麹甘酒の違い
- 酒粕甘酒と米麹甘酒のカロリーと糖質
- 酒粕甘酒と米麹甘酒のダイエット・美容効果を比較
- 甘酒ダイエットの方法
- 甘酒は添加物が少ないものを選ぼう
- 甘酒のレシピ
- 甘酒ダイエットの注意点
- お好みの甘酒で上手にダイエット!
酒粕甘酒と米麹甘酒の違い
まずは、酒粕甘酒と米麹甘酒の違いについて説明していきます。
酒粕甘酒とは
酒粕とは、日本酒を製造する際に出る副産物です。
日本酒の製造過程で原料の酒米を蒸した後、そこに水や麹菌、発酵菌を加えて日本酒の元になる「もろみ」を作ります。
このもろみを発酵・熟成させ、ろ過すると日本酒ができますが、液体を搾り取った後に残ったものが酒粕になります。
そのため酒粕は、新酒を作る冬に多く出回ります。
酒粕甘酒は、酒粕を水に溶かし味を調整して飲みやすくしたもので、甘みが少なくアルコールが含まれているのが特徴です。
アルコールとはいっても、酒粕のアルコール含有量は8%ほどで、甘酒にすると1%未満になるため清涼飲料水として販売されています。
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米麹甘酒とは
米麹とは、蒸した米に麹菌を付着させて繁殖・発酵させたものです。
米麹甘酒は、米麹と水、米を発酵させて作る甘酒で、アルコールを含まないのが特徴です。
そして発酵の過程で米のデンプンがブドウ糖に変化するので、米麹甘酒は自然な甘みを感じることができます。
米麹は味噌や醤油、漬物など、日本に昔から伝わる発酵食品には欠かせないもので、300を超える酵素や補酵素が豊富に含まれていることから、米麹甘酒は「飲む点滴」とも言われ、江戸時代には夏バテ予防として多くの人に飲まれていました。
酒粕甘酒と米麹甘酒の特徴を、分かりやすく比較するとこのようになります。
〇酒粕甘酒と麹甘酒の違い
酒粕甘酒 | 米麹甘酒 | |
---|---|---|
アルコール | 1%未満 | 含まない |
甘み | 少ない | 自然な甘みがある |
では次に、ダイエット中に気になるカロリーを比較してみましょう。
酒粕甘酒と米麹甘酒のカロリーと糖質
種類 | カロリー | 糖質 |
---|---|---|
酒粕(100g) | 227kcal | 18.6g |
米麹(100g) | 286kcal | 59.2g |
酒粕甘酒 1杯 約200g | 113kcal | 9.3g |
酒粕甘酒 1杯 約200g ※加糖(砂糖15g) | 171kcal | 24.3g |
米麹甘酒 1杯 約200g | 160kcal | 35.8g |
酒粕も米麹も米を主原料にした食品ですが、米麹は米そのものが原料なので、日本酒を搾った酒粕よりもカロリーと糖質が高くなります。
同じ甘酒でも原料によって、カロリーと糖質に違いがあることが分かりましたが、ダイエットと美容効果にはどのような違いがあるのでしょうか。
酒粕甘酒と米麹甘酒のダイエット・美容効果を比較
酒粕甘酒の効果
〇体脂肪の蓄積を防ぐ
酒粕には、レジスタントプロテインというたんぱく質の一種が含まれています。
レジスタントスターチには腸内でコレストロールを吸着し、体外に排出する働きがあるので体脂肪の蓄積を防ぐことができます。
〇便秘解消
食物繊維には、水に溶けにくい「不溶性食物繊維」と水に溶ける「水溶性食物繊維」があります。
そして酒粕甘酒には、たんぱく質でありながら水溶性食物繊維の働きをするレジスタントプロテインと、不溶性食物繊維の両方が含まれているので、ダブルの食物繊維の働きで便秘を解消することができます。
便秘が解消すると、肌荒れやニキビの改善にもつながるので美肌にも効果的です。
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米麹甘酒の効果
〇ブドウ糖が食べ過ぎを防止する
米麹の甘み成分であるブドウ糖は、脳のエネルギーとなる体に欠かすことのできない大切な栄養素です。
そんなブドウ糖には、血糖値を上昇させる効果があるので満腹感を感じやすく、食べ過ぎを防止する効果があります。
また適度な糖をとることで腹持ちがよくなり、空腹感を抑えることができます。
〇オリゴ糖が腸内環境を整える
米麹甘酒には、オリゴ糖と食物繊維が豊富です。
私たちの腸内では、善玉菌と悪玉菌が常に戦っていて、悪玉菌が腸内で優勢になると腸内のタンパク質などを腐らせ、有害物質を発生させてしまいますが、オリゴ糖が善玉菌のエサとなり増殖させることで腸内で善玉菌が優勢となり、腸内環境を整えることができます。
酒粕&米麹甘酒の効果
〇ビタミンB群がエネルギー代謝を促進
酒粕と米麹に含まれるビタミンB1、ビタミンB2、ビオチン、パントテン酸などのビタミンB群には、糖質・脂質のエネルギー代謝を促進する効果があります。
またビタミンB群には、肌の新陳代謝を活発にする美肌効果や疲労を回復する働きもあります。
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このように栄養豊富な酒粕と米麹には、多くのダイエット効果があります。
では、甘酒をどのように取り入れれば、ダイエット効果を得られるのでしょうか。
甘酒ダイエットの方法をご紹介します。
甘酒ダイエットの方法
1日に飲む甘酒の適量は、コップ1杯200ml程度が目安です。
そして甘酒ダイエットには、代表的なやり方が2つあります。
①1食を甘酒に置き換える
1つめの方法は、朝昼晩3食のうちどれか1食を甘酒に置き換える方法です。
基本的にはどの食事を置き換えてもいいですが、朝食に甘酒を飲むと寝起きの冷えた体を温める効果があるのでおススメです。
朝食代わりに米麹甘酒を飲めば、脳のエネルギーになるブドウ糖の働きで頭が活動的になり、集中力や記憶力をアップさせることができます。
またおやつを食べる習慣がある方は、おやつがわりに甘酒を飲むことでカロリーカットしながら栄養を補給することができますよ!
②食前に飲む
2つめの方法は、毎食前に60~70mlの甘酒を飲む方法です。
甘酒は満腹感を得やすいので、食前に飲むことで食べ過ぎを防止してくれます。
食事はいつも通りで甘酒をプラスするだけと簡単なので、ダイエット初心者にオススメの方法です。
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甘酒は添加物が少ないものを選ぼう
市販の甘酒には、甘さを増すために砂糖やブドウ糖、人工甘味料が加えられていたり、保存料や酸化防止剤などの添加物が加えられている場合があります。
糖分が加えられていると糖質が多くなりますし、添加物は代謝を低下させてしまうのでダイエットを妨げてしまいます。
そのため、市販の甘酒を選ぶときは成分表示を確認して、糖質や添加物が含まれていないものを選ぶようにしましょう。
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市販の酒粕と米麹から甘酒を手作りすると、余分な成分を含まないナチュラルな甘酒を作ることができますよ!
甘酒のレシピ
酒粕甘酒の作り方
【材料(1人分)】
- 酒粕 40g
- 砂糖 15g(お好みで)
- 水 200ml
- 塩・しょうが汁(好みで少々)
【作り方】
お好みでしょうが汁を混ぜると、甘酒の風味が増して甘みも引き立ちます。
砂糖の量はお好みですが、15g程度だとすっきりした甘さに仕上がります。
米麹甘酒の作り方
【材料】
- 米麹 200g
- 水 米麹が浸るくらい
【作り方】
- 米麹を砕いて水で1時間ほどふやかす。
- 炊飯器を保温に設定し、ふたを開けたままにして濡れ布巾をかける。
- 水が足りなくなったら途中で加えてもOKです。8時間程経ったらできあがり
甘酒は発酵食品なので、65度以上になると発酵が止まってしまい、発酵しすぎると酸っぱくなってしまいますので、温度計があった方が安心して作れるかもしれません。
出来上がり後は、タッパーなどの保存容器で冷蔵庫で保存し、2週間を目安に飲み切るようにしてください。
そして保存中も甘酒の微生物は生きているので、時々ふたを開けてガスを逃がしましょう。
使いきれない場合は、1杯分の小分けにして冷凍保存することもできます。
また甘酒と果物をミキサーにかけてスムージーにしたり、豆乳やヨーグルトと混ぜたりしてもおいしいく頂けますよ。
甘酒ダイエットの注意点
栄養豊富な甘酒ですが、カロリーが低いわけではないので、飲みすぎるとカロリーオーバーしてしまいます。
そして特に米麹甘酒は糖質も多いので、甘酒は1日1杯までにしてくださいね。
また酒粕には微量ですが、アルコールが含まれています。
そのため、アルコールが体質に合わない方、アレルギーを持っている方は注意しましょう。
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お好みの甘酒で上手にダイエット!
「飲む点滴」ともいわれるほど栄養豊富な甘酒には、「酒粕の甘酒」と「米麹の甘酒」の2種類があります。
それぞれ甘さやアルコールの有無、糖質の含有量などに違いがありますが、どちらもダイエット効果は高く、体脂肪の蓄積を防ぐ、便秘解消、食べ過ぎ防止、エネルギー代謝を促進するなどの働きがあります。
甘酒ダイエットでは1日200mlの甘酒を飲みますが、①1食を置き換える方法と②食前に飲む方法があるので、自分にあったやり方で行いましょう。
手作りすると、余分な成分を含まないナチュラルな甘酒を作ることができますが、甘酒の飲みすぎやアルコールには注意しましょう。
甘酒には色々な種類があるので、お好みの甘酒で上手にダイエットしていきましょう!
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